LDL高値(いわゆる悪玉)、TG高値(中性脂肪)は、心疾患・脳血管疾患の危険度を上昇させる因子として知られています。また高血圧や糖尿病などの他の疾患が一緒に認められることも多いため全身的な状態の確認をする必要があります。そのため、健診結果や健診で行った項目の数にもよりますが当院で再度血液検査をおこないます。
一般内科
内科領域について基本的には制限なく対応いたします。
代表的な疾患類
- 高血圧
- 脂質異常症
- 糖尿病
- 気管支喘息/肺気腫
- 慢性肝機能障害
- 慢性腎機能障害
- 便秘症
- 胃腸障害
- 甲状腺疾患
- 関節リウマチなどの膠原病の相談
- 風邪に類似する症状全般
その他、動悸・立ちくらみ・疲労・腹痛・むくみなど随時症状に応じて対応いたします。
新型コロナウイルス感染症、インフルエンザなど
検査について
当院は一般採血検査、レントゲン検査、心電図検査、呼吸機能検査、超音波検査を院内でおこない治療の参考とします。
特に一般採血検査を院内でおこなえるため、総合病院と同様に30分~60分で結果を患者さんにお伝えし、適切な治療につなげることが可能です。
- ※内視鏡検査、CT・MRI検査など当院でおこなえない検査が必要と判断した場合には、他院への紹介をさせていただきます。
- ※専門的治療や総合病院での対応が必要と判断した際は、適切な医療機関を紹介させていただきます。
健診異常を指摘された方へ
健診異常を指摘されて医療機関の受診を指示されることがあります。
医療機関でどのようなことをするのかわからないため、受診に際して不安になる人も多いかと思います。
そこで代表的な健診異常項目について、当院で最初に受診した時におこなうことについて簡単にお知らせしています。
注:全ての患者さんにあてはまるわけではありません。
高血圧症の多くは体質や遺伝からなる本態性高血圧ですが、一部に甲状腺疾患や副腎機能異常に伴う高血圧があります。そのため、一度は採血検査でそのような高血圧をきたす疾患について異常がないか確認します。この採血検査は午前中に行うことが望ましいため、午後に初回受診した方については午前中に受診できるときにおこなわせていただきます。健診時のみ血圧が高い人も多いため、自宅や職場での血圧測定をおこなってもらい、必要に応じて投薬治療をおこないます。高血圧は有病率が高く脳卒中や心筋梗塞の原因となるため適切な投薬治療が重要です。
「糖尿病内科」を参照してください。
飽食文化となっている日本では脂肪肝による肝機能障害が多いですが、B型肝炎・C型肝炎などの肝臓疾患について採血検査で確認します。また腹部超音波検査を健診でおこなっていない場合には当院で行い肝臓内に腫瘍(いわゆるできもの)がないかなどを確認します。
腎機能障害の原因は多岐にわたるため、今までの病歴や生活歴を確認したうえで、採血検査・尿検査・超音波検査をおこないます。特に採血検査では糸球体腎炎を代表とする腎臓特有の疾患について調べるため検査センターに血液の検体を送る必要があります。そのため、検査結果については後日に再度受診した際にお伝えします。
最初に尿検査を再度おこない、再現性があるか確認します。尿蛋白は腎機能障害と類似する点が多いため同じような検査をおこないます。尿潜血は膀胱腫瘍などを疑うこともあるため、必要時に泌尿器科の医療機関に紹介します。 ★女性の場合、尿検査は生理の影響を強く受けるため生理が落ち着いたタイミングで受診をしてください。
最初に心電図検査を当院で再度おこない、再現性があるか確認します。必要に応じて24時間測定心電図(ホルタ―心電図)による検査をおこないます。心臓の精密検査が必要と判断した際には専門の医療機関を紹介します。
首の診察で甲状腺腫大を指摘されることがあります。甲状腺ホルモンの異常を示す病気(バセドウ病など)について採血検査で調べます。採血検査は検査センターに送るため、結果は後日に外来でお伝えする形になります。また甲状腺の中に腫瘍(いわゆるできもの)がないか超音波検査で確認します。
内視鏡検査(胃カメラや大腸カメラ)をおこなう必要があるため、検査をおこなえる医療機関に紹介します。
糖尿病内科
糖尿病は、インスリンが十分に働かないために、血液中を流れるブドウ糖という糖(血糖)が増えてしまう病気です。インスリンは膵臓から出るホルモンであり、血糖を一定の範囲におさめる働きを担っています。血糖の濃度(血糖値)が何年間も高いままで放置されると、血管が傷つき、将来的に心臓病や、失明、腎不全、足の切断といった、より重い病気(糖尿病の慢性合併症につながります。また、著しく高い血糖は、それだけで昏睡(こんすい)などをおこすことがあります(糖尿病の急性合併症)。
糖尿病の原因
糖尿病になるとインスリンが十分に働かず、血糖をうまく細胞に取り込めなくなるため、血液中に糖があふれてしまいます。これには、2つの原因があります。
1.インスリン分泌低下
膵臓の機能の低下により、十分なインスリンを作れなくなってしまう状態。細胞が糖を取り込むためのインスリンが不足しているので、血液中にあふれてしまいます。
2.インスリン抵抗性
インスリンは十分な量が作られているけれども、効果を発揮できない状態。運動不足や食べ過ぎが原因で肥満になると、インスリンが働きにくくなります。インスリンがたくさんあっても、細胞が糖を取り込む機能が低下するため、血液中に糖があふれてしまいます。
糖尿病ではこの2つが影響して、血糖値が高くなってしまいます。
症状がなく糖尿病になっていることに気がついていない方も多くいます。糖尿病では、かなり血糖値が高くなければ症状が現れません。
高血糖における症状
高血糖における症状は、
- ● 喉が渇く、水をよく飲む
- ● 尿の回数が増える
- ● 体重が減る
- ● 疲れやすくなる などです。
さらに血糖値が高くなると、意識障害や昏睡状態に至ることもあります。
症状がまったくないまま健診などで糖尿病が判明する方もいれば、急に高血糖の症状が現れて糖尿病が判明する方もいます。また、眼や腎臓の合併症の症状が現れて、初めて糖尿病と診断される方もいます。
1型糖尿病
膵臓からインスリンがほとんど出なくなる(インスリン分泌低下)ことにより血糖値が高くなります。生きていくために、注射でインスリンを補う治療が必須となります。この状態を、インスリン依存状態といいます。
2型糖尿病
インスリンが出にくくなったり(インスリン分泌低下)、インスリンが効きにくくなったり(インスリン抵抗性)することによって血糖値が高くなります。2型糖尿病となる原因は、遺伝的な影響に加えて、食べ過ぎ、運動不足、肥満などの環境的な影響があるといわれています。 すべての2型糖尿病患者の方に生活習慣の問題があるわけではありませんが、血糖値を望ましい範囲にコントロールするためには、食事や運動習慣の見直しがとても重要です。飲み薬や注射なども必要に応じて利用します。
糖尿病に関する診療について
初回受診時にはスタッフより生活状況についての詳細な問診を行っています。他院からの紹介状を持参の方も最初は同様の問診をお願いしています。
問診の内容に応じて血液検査、尿検査を行います。HbA1cを含めた通常の検査項目は院内の検査機器を使用するため、即日結果をお伝えします。膵臓から出ているインスリンについて調べる場合には検査センターに血液検体を送る必要があるため結果は後日説明します。
インスリンやGLP1作動薬といった注射製剤による治療を積極的に行っています。他院からの紹介の受け入れも新規治療導入も対応しています。治療経過が長くなると注射の打ち方などが自己流になることもありますので、適宜スタッフより手技などの確認をしていきます。
糖尿病の治療は長い年月つきあっていく必要があります。その期間のなかで糖尿病以外の疾患が新しく発生することもめずらしくありません。当院では胸部レントゲン、超音波検査、心電図、呼吸機能検査などを行い糖尿病以外の病気の発見にも努めていきます。
フリースタイルリブレについて
当院はフリースタイルリブレを用いた
血糖測定管理に対応しています。
インスリン注射を用いた治療を行っている方については
保険適応範囲で使用することが可能です。
漢方内科
急性の重症の疾患に対しては現代医学(西洋医学)によって治療を行うことが基本ですが、慢性化した場合など西洋医学でも十分な治療効果が得られないことがあります。また、検査では異常がないと医療機関で判断された場合に「自律神経失調症です」、「気のせいです・精神的なものですね」などと言われて治療方法が提案されないという経験がある人もいると思います。そこで、漢方治療(東洋医学)を取り入れることで症状の緩和につながり、生活の質(クオリティー・オブ・ライフ)を高めることができるため漢方治療を行ってみるということも選択肢の一つに挙がってくると思います。
漢方内科の対象疾患
基本的にはどのような疾病や症状にも対応することができます。
特に
- 1.西洋医学のみでは効果不十分で漢方を上乗せして効果を高めたい
- 2.高齢になり種々の症状が出現している
- 3.冷え症、自律神経失調症など西洋医学的治療方法が確立していない
- 4.代謝の改善、体質変化を希望するとき
は漢方治療が適していると考えられます。
また、いくつかのウイルス感染症は現代医学でも十分な効果が得られる治療薬がない場合があり、漢方薬による抗炎症効果と免疫調整効果で治療を行うことがあります。
ただし、西洋医学的治療が優先されると判断する場合には各種検査を行い、漢方治療よりも優先的に西洋医学的治療を行わせていただきます。
漢方薬について
本来の漢方薬は煎じ(せんじ)薬という、生薬を湯で煮出して服用するものです。日本では煎じ薬を抽出して一定の規格により品質が保証されたエキス製剤というものが普及しています。煎じ薬も保険が効きますが取り扱う薬局が少ないこともあり当院ではエキス製剤(おもに顆粒状のもの)を主に処方します。しかし、しかし、本来の漢方の薬効を得るためには古典的な煎じ薬の方が有効な場合も多いため、煎じ薬が適する患者さんには煎じ薬で処方箋を作成します。 漢方薬は空腹時の服用が効果的であるとされていますが人によっては難しいこともあります。基本的には服用できるタイミングで飲んでいただければよく、服用後すぐに食事をとってもかまわないと考えています。
漢方薬は薬局で自費購入することがあり、高価なイメージがあるかもしれませんが保険診療内での漢方薬であれば薬剤の自己負担は1日数十円ていどでおさまる安価な治療方法です。
併用薬について
漢方薬と現代医療の薬の併用は基本的には問題ありません。まれに不都合な相互作用が発生することもありますが、心配な場合には通院先の担当医に相談してください。基本的に西洋薬を中断してまで漢方治療を優先することは当院の方針としては行っておりません。
漢方薬の副作用について
漢方薬には副作用が全くないと思われている人も多いですが、それは全くの誤解です。特に多くの漢方薬に含まれる生薬成分の甘草は服用量によっては血圧の上昇、足のむくみ、低K血症の原因となることがあります。それ以外の生薬にも肝臓に影響が出るものもあるため年に数回、定期的な採血検査を行います。採血結果は院内検査機器を使用するため、受診時に即日お伝えしています。
健康診断について
事前のご予約が必要です。
ご来院時やお電話でお気軽にご相談ください。
予防接種について
各種予防接種をおこなっております。
お気軽にお問い合わせください。
インフルエンザワクチン・肺炎球菌ワクチンなど